SSブログ

8・真実の過去――李朝から終戦まで 日本向け2部(8/20) [北朝鮮による日本人拉致問題の解決策]

8・真実の過去――李朝から終戦まで
 朝鮮民族の“苦痛”というのは、むしろ日本が併合する以前の朝鮮の状態を正確に言い表している。朝鮮では20世紀の初めまで中世の暗黒時代が続いており、一説によると同時代の日本よりも千年ほど文明が遅れていたとも言われている。
 当時、朝鮮を訪れた西洋人と日本人が膨大な一次史料を残している。それらに目を通せば李朝が「この世の地獄」であったことは明白である。王族と貴族が下層民を極端に搾取し、食糧や物資も極端に不足し、貨幣の流通すら見られないほど商品経済も未発達の原始社会であった。首都ソウルでさえ、二階建ての家屋がないと言われるほど、街は無秩序で藁葺きのボロ小屋の集落であった。また、全土にわたって道路や橋梁・治水などのインフラも未整備で、農業生産性が低く、山は禿山ばかりで、飢餓が慢性化し、当然、国民生活も破綻していた。街には上下水道は無く、非衛生的な状態のため疫病が蔓延するが、朝鮮人たちはその治療を迷信や呪術に頼り、近代的な医療設備がないためにバタバタと患者が死んでいく有様だった。当時の国民の大部分は文盲であり、4割は売買される家畜同様の奴婢(奴隷)であり、法治もなく、役人による残虐な拷問が日常化していた。
 問題は、南北朝鮮人がこのような日帝以前の朝鮮社会の実情をまるで知らないことである。韓国でいえば、国史編纂委員会という国家機関が意図的に真実を隠蔽し、政治的な国定歴史教科書を定めて、徹底的に歴史を書き換えてきた。そのせいで韓国人は李朝が清の属国であった事実すら知らず、朝鮮が初めから独立国家であったように錯覚しているのである。李朝の最初の国旗も「大清国属高麗国旗」であり、対米交渉の際にも自分たちは属国であると明言した事実などは徹底的に隠蔽されているのだ。
 韓国人は、ソウル郊外にある「独立門」が実際には清からの独立を祝したものであることや、そこにはかつて「迎恩門」があり、国王自らが清の役人を出迎え、三跪九叩頭していた史実も知らない。当初、日本はそんな朝鮮を大陸とのバッファーとするため、近代化と独立を支援したが、それを推進した金玉均らの独立党員は甲申政変で弾圧されてしまう。ちなみに、この際、三親等まで残虐に殺害した朝鮮王朝のやり方を見て、福沢諭吉は朝鮮を「妖魔悪鬼の地獄国」と糾弾し、「脱亜論」を発表する。朝鮮がようやく独立を果たせたのも、日清戦争後の下関条約第一条によってである。だが、独立意欲が端から無い朝鮮王室は、国土とその利権を次々と西洋に切り売りし始め、朝鮮半島の領有を目論んでいたロシアを呼び込む真似までする。何のことはない、当時の朝鮮人は自分で自分の国を外国に売り飛ばしていたのである。結局、このように朝鮮民族が自分たちで近代的な独立国家を運営しようという気概に欠けていたせいで最大の迷惑を被ったのは、その結果として日露戦争を強いられてしまった日本である。
 以上のような事実を、韓国人はまったく知らない。「それなりに豊かで、平和で、劣等な日本に文化を伝えてきた“文化先進国”であった李朝が、西洋の猿真似でいち早く近代化した日本の侵略によって突如として独立を奪われた。植民地支配によって徹底的に収奪された朝鮮人民は塗炭の苦しみに喘いだ」などと、公教育で教えられている。
 日露戦争後は、日本を新たな宗主国と考える朝鮮人が急増し、当時朝鮮最大の政治団体であった一進会などが合併を主張した。公的な二国間関係においても最初に合邦を打診したのは朝鮮側――総理大臣の李完用側だ。これは彼らが「親日売国奴」であったからではなく、西洋列強が植民地争奪戦を繰り広げる当時の弱肉強食の国際情勢を見据えた結果の判断である。こうして1910年の日韓併合に至った。むろん、当時の日本に帝国主義的な野心がなく、あくまで善意だったと主張するつもりは毛頭ない。だが、李朝側から併合の申し出があり、かつ正式な手続きを踏んで国際社会にも容認されたという事実は重要である。ただし大半の韓国人はこの事実を知らない。
 当時の記録によると、この際も民衆が暴動を起こすなどの騒ぎもなく、街は極めて平穏であった。もし今日の韓国人が言うように「侵略」であるとするなら、なぜ併合時に何の反対運動もなかったのだろうか。もとより当時の朝鮮は主権在民ではなく、朝鮮王室から日帝に主権が引き渡された形であり、一般市民の民族意識自体が併合期間中に次第に醸成されていったというのが定説である。民族という用語・概念自体がこの頃の日本の受け売りである。
 併合後、日本は朝鮮を内地として扱い、中世の暗黒時代から一気に内地水準の近代的地域に引き上げようとした。それは凄まじく壮大な国土開発事業だった。近代化に欠かせない土地の調査事業を行い、道路・橋梁・鉄道・港湾・上下水道・ダム・電力設備などのインフラを整備し、植林事業や農村振興を行い、初等教育や病院を普及させ、伝染病と飢餓を根絶した。殖産興業の進展により朝鮮の民族資本までもが成長した。それはまさに一から国を作るようなものであったに違いない。1919年に百万人規模とも言われる大規模な暴動(三一運動・後述)があったとはいえ、重要なことは当時の朝鮮人自身が総督府の推し進める近代化事業に感謝し、基本的に協力的だったという事実である。朝鮮はこの結果として、デパート(それも現地民族資本)にぜいたく品を買い求める中産階級の消費者層が誕生するまでに発展した。
 ところが、韓国の歴史教育はこれを収奪一辺倒として描き、土地調査事業は朝鮮人から土地を奪うためであり、日帝は米を略奪して民衆を飢えさせたと主張する。しかし、嘘をつき過ぎると容易にボロが出るもので、韓国の歴史教科書はそのような“米の収奪”を書きたてた直後、「民族資本が成長した」とも記述している。つまり、米の輸出による資本の蓄積を「収奪」に書き換えているのである。彼らは李朝時代に貨幣経済すら未発達であった事実を無視し、「日韓併合により自主的近代化の機会を奪われた」と主張する。ひどい事例になると、「日帝は木を切り倒して朝鮮の山々を禿山にした」などと事実を逆さまに主張する。こういった客観的事実に反する主張は極めて悪質という他ない。
 むろん、私も日本が善意に満ちたボランティアだったとは思わない。韓国人が「日帝が朝鮮に投資したのは民衆のためではなく、あくまで帝国の利己的利益のためであった」と主張するのも一理ある。だが、一方で急速な近代化の最大の受益者が、悪弊と貧困に満ちたかつての李朝社会から解放された一般の朝鮮民衆であることもまた否定できない歴史の事実ではないだろうか。大事なことは、過去日本が朝鮮に対して行った支配行為をバランスシートとしてプラス面とマイナス面に分け、客観的に評価することである。これはすでに台湾の歴史教科書が実行しており、韓国人も学ぶべきである。またこの場合、その時代にはその時代なりの常識があり、今日的価値観から見れば否定的として映ることであっても、当時としては是であったという「時代性」も考慮しなくてはならない。
 たとえば今日、韓国は「日本は皇民化教育や神社参拝強制などを通して民族文化の抹殺を行った」と主張する。たしかに朝鮮の完全な内地化のために行ったこのような「同化政策」は、今の日本人から見ても非難されてしかるべき行為として映る。だが、当時の大多数の朝鮮人がそのことを本当に「苦痛」として感じていたのだろうか。そのことを証明する客観的証拠よりも、むしろ嬉々として自ら進んで日本人になろうとしていた証拠のほうが多い。韓国人は現代ですら平気で国籍を捨て、民族名を捨てている。
 これは戦時中にも言えることである。当時、物資と労働力の供出を義務付けられた朝鮮人が苦痛を受けていたかといえば、たしかにそうだろう。だが、日本国民もまた同じ扱いを受けていたというか、それ以下だった。兵齢期の日本人は無理やり徴兵され、戦場に駆り出されていたのである。戦争中の悪しき行為としてよく挙げられるものに、朝鮮人の動員(強制連行に値する徴用は実際は数百名程度と言われる)とその過酷な労働があるが、それが適切か否かはともかく賃金の支払いや食糧の配給は行われていた。朝鮮で行われた一部の労務者狩りも、実際は総督府の意とは異なり、末端の朝鮮人官吏が行った仕業であるというのが真相らしい。こういった末端の暴力をコントロールし切れなかった点は反省すべきだが、同時に朝鮮人の小役人が封建時代さながらのやり方で同じ朝鮮人に対して振るった暴力という点も忘れられるべきではない。比較論でいえば当時の朝鮮人は日本人よりもはるかに優遇されており、損害もはるかに軽微だったことは明らかだ。そういう意味で「差別」されていたのは日本人のほうではないだろうか。
 日本はアジア太平洋戦争によって350万人もの死者を出し、国土が灰燼に帰した。だが、朝鮮はどうだったか。国土はほとんどが無傷であり、朝鮮人の犠牲者も志願兵と軍属併せわずか数万人程度に留まった。日本人の100分の1である。そして彼らは戦争中には日本軍が勝利するたびに喜び勇み、別に独立する意志もなかったが、戦後、連合国によって日本の力を弱める分断策として強制的に独立させられたのだ。
 そしてその当時、独立したばかりの朝鮮は、台湾と並んでアジアでもっとも近代的設備や制度が整った裕福な国家だったのである。

「日中関係を利用して日本人拉致問題を解決する方法」2007年10月作成・配布
【文書の構成】
・日本向け1部(1~10/10)
・日本向け2部(1~20/20)
・中国向け1部(1~10/10)
・中国向け2部(1~15/15)

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。