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10・ようやく顔を出し始めた歴史の真実 日本向け2部(10/20) [北朝鮮による日本人拉致問題の解決策]

10・ようやく顔を出し始めた歴史の真実
 私は、日韓あるいは日朝間の問題の大部分の源泉は、南北朝鮮民族が歴史の真実を直視せず、大掛かりな隠蔽と捏造を行ってきたことにあると考えている。そういう意味で、最終的に統一された韓国において、少なくとも台湾の歴史教育のように、過去日本が朝鮮に対して行った支配行為を科学的な史実に基づいてプラス面とマイナス面に分け、客観的に併記したうえで次世代に伝えるという作業が行われない限り、両国間の真の友好など永遠にありえないと確信している。問題は彼らがそこまで成熟しているか否かである。
 私の考えでは、このような韓国側の嘘が半世紀にもわたり非難を免れていたのは、第一に戦前・戦中を全否定する戦後日本の風潮や歴史観と見事に凹凸が噛みあったからであり、第二に中国と朝鮮に対する過去の行為をはっきりと区別できなかったからである。人間は誰しも「時代的制約」を免れないわけであり、そういう意味で一般国民だけでなく政治家や官僚までもが韓国側の嘘と誇張に騙され続けたのは仕方がない面もある。
 われわれは過去の問題に言及する際に、常に「中国と韓国」と風に同列に並べる癖を無意識のうちに身につけてしまったが、これが大きな間違いなのである。非常に単純に言ってしまえば、日本の左派は両者に贖罪しなければならないと主張し、右派は贖罪は必要ないか最小限でよいと主張する。だが、私は自分なりに史実を精査した結果、両者をはっきりと区別しなければならないと考える。つまり、中国に対しては贖罪が必要であるが、南北朝鮮に対しては不必要か、あるいはごく部分的にしか必要ないという見方である。
 このような見解は今日でも非常に小数派だが、山田案の背景となっているのはあくまでこの種の科学的な歴史観である。だから、私は中国に対する賠償を主張し、北朝鮮に対する経済援助(日朝平壌宣言からすると“実質賠償”)の正当性を疑っている。そして日朝国交正常化を、かつての日中国交正常化と同列視しないように訴える。北朝鮮は中国と違い、ありとあらゆる犯罪を重ねるただのテロ国家であり、ゴロツキでしかない。
 日朝平壌宣言には、「日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した」という欺瞞的な文言がある。もしこれを「過去の侵略戦争によって、中国の…」と置き換えればそのまま「真実」として通るだろう。中国に対しては、だ。
 日中戦争は、基本的に日中両国の帝国間戦争であり、また日本軍と国民党軍を相打ちさせるための共産党の謀略が常に存在していたわけだが、一方でその挑発にまんまと乗せられ、結果として日本が中国に対する侵略と破壊の罪過を犯してしまったのも史実である。非常に紛らわしいことだが、言葉の上では「朝鮮人の強制連行」と「中国人の強制連行」は同類に見えてしまうが、その実態はまったく異なるものである。ここに今日でも大きな混乱が生じている理由がある。
 一方で、韓国併合と35年間の統治は、中国への侵略とはまったく別次元のものである。それを「史上最悪の植民地支配」などと呼び、自らをナチスドイツのホロコーストの犠牲になったユダヤ人に並べ立てるのは韓国人の異常な自己欺瞞と嘲笑うしかないが、このような彼らの詐欺的言動と歴史の捏造がかくもまかり通ってしまったのは、われわれがこれまで科学的な史実に基づいて中国と朝鮮をはっきり区別するという思考作業に自覚的でなったことにも大きな原因がある。その結果として、韓国人は、日本の侵略戦争と虐殺行為の犠牲となった中国人民と同類に収まることにまんまと成功し続けたのだ。
 だが、この数年ほどでそのトリックのメッキが急速に禿げてきた。まずインターネットによる情報化で大量の一次史料に手軽にアクセスできるようになり、日韓市民の間で従来の韓国史に対する研究や検証が活発に行われるようになった。その「集合知」の結果として、韓国の歴史教育は古代史から中世・近世・現代史まで事実に反する記述が多すぎること、それらが科学的史実ではなく政治的な都合で捏造されたこと、また韓国人がその自己洗脳と自己憐憫の結果として自分たちに都合のいい嘘の歴史を日本側に強要していることなどが盛んに指摘されるようになった。逆にいえば、従来の戦後の日本人の歴史観が、韓国人による韓国人の自慰のための歴史観にあまりに影響されていたということであり、過剰な善意と反省に満ちたそれまでの対半島姿勢に疑問が投げかけられるようになった。
 このような動きと平行して、学界レベルでも2002年に「韓日歴史共同研究委員会」が発足し、3年間の非公開討論を行った。両国の学者は各時代ごとに分かれて討論を行ったが、案の定と言うべきか、韓国側の主張する「公式の歴史」と日本側の主張する史料に基づいた主張とは平行線をたどり、最後には無理に歴史観を共有する必要はなく、両論併記の報告書で終了した。ちなみに、両者の討論の際に日本側が史料に基づいて韓国側の主張を否定してみせたら、相手は「韓国に対する愛情はないのか?」と怒ったそうである。このような事例を見ると、「ドイツとフランスのように日韓も同じ歴史認識を共有すべきだ」などという、己の良心に酔ったような主張がいかに愚劣であるかがよく分かる。
 またこの間、こういった歴史認識問題とは別個に、否、根は同じであるが、日韓は日本海呼称問題と竹島領有問題で揺れた。これらをめぐっては、さすがに外務官僚も韓国側のトンデモない嘘つき体質に気づいたらしい。この両問題に関して詳細を書くことは本稿の趣旨に反するが、一つ指摘するなら韓国側の主張は何から何までデタラメであり、目的を達成するためなら手段を選ばない、つまり民族エゴを満たすためなら他者に冤罪を着せることも厭わない驚くべきメンタリティを見せ付けるものであった。
 また、同じ頃、ノ・ムヒョンという一国の大統領が外交儀礼も省みずに事あるごとに“歴史問題”なるものを持ち出してわが国を誹謗中傷し続けたことも、一般の日本人が韓国のアブノーマルさに気づく上で大きな役割を果たした。政治家の中にもようやく「日韓友好が日本人のひとり相撲ではないか」とか、「この韓国という国は変ではないのか」と気づく者が現れたようだが、フラストレーションの溜まった国民サイドとしては、「反論すべきは反論する」という本来の仕事を怠ってきた政治家や官僚にも非難の目を向けざるをえない。
 以上のような経緯から、ここ数年の間に、ことコリアに関しては南北とも官民グルで嘘をつく“国家的嘘つき”という評価が定着してきた。それまでは、このような卑劣さがわれわれの理解を超えているのと、社会的生命に関わるために差別や偏見の持ち主という評価を恐れるのとで、相手のやり口や人格に対する非難が自制されてきた。だが、意図的に嘘をついて騙そうというやり方に対してとうとう忍耐も潰え、今では国民レベルで非難が噴出している。例の従軍慰安婦問題でも、国内の新聞は朝日一社を除いて韓国人に対する批判で一致していた。彼らが嘘の歴史に基づいて日本と日本人を憎悪し、次々と冤罪を発明するに留まらず、それを世界中に喧伝して陥れようとする卑劣さに対して、今や多くの日本人が強い危機感と反発を抱いている。ここ数年、嫌韓の日本人が徐々に増え続け、ついに過半数を超えたという事実も、テレビを中心としてこれほどまでに「韓流」が煽られた現実を考慮するなら、まことに驚くべき変化と言わざるをえない。
 だが、ギクシャクするそんな日韓両国にとって、また誰よりも韓国人自身にとっての救いがある。それは他ならぬ韓国内部から「嘘の見直し」が始まったことである。「日本の支配は朝鮮民族にとってそれまでの歴史上もっとも幸せな時期であり、それ以前は地獄だった」という趣旨の『親日派のための弁明』を記したキム・ワンソプ氏は、言論弾圧を受け、逮捕された。だが、いったんタブーが破られると、彼の後に続く者が絶えなくなった。
 ソウル大教授の李栄薫(イ・ヨンフン)は「日本による収奪論は作られた神話」と主張した。具体的には、歴史教科書の記述にもある「日本が大韓帝国を強制的に併合した」ことや、「植民地時代に韓国の土地の40%以上を収奪し、膨大な米を略奪していった」ことは誇張であり、また「従軍慰安婦は売春業」とまで言い切った。また、日韓会談当時、韓国側は「強制徴用と徴兵被害者は103万人」という数字を持ち出したが、これは実は適当にでっち上げた数字だったと、会談に参加した当時ソウル大学某教授も告白した。
 車明洙(チャ・ミョンス)嶺南大経済学教授は1912~1937年までの朝鮮国内のGDPを当時の一次史料などから割り出し、「1920~30年代の平均成長率は4・1%」と発表して、実は日帝時代に高度成長がなされ、韓国の近代化を主導したという「植民地近代化論」を実証的に裏付けてみせた。チャ教授によると、朝鮮経済はこの間、第1次産業の割合が低下し、第2次・3次産業が増加したとのことで、農業国家から近代的な産業が芽生えたことも明らかになった。ちなみに、この年平均4%という成長率であるが、同時代の日米欧州よりも高いとのことである。
 軍事評論家の池萬元(ジ・マンウォン)は「自ら慰安婦だったと話す女性の真偽を立証付けられない」として、元従軍慰安婦のなかに「本物」でない人がいるかもしれないとまで言い切った。
 以上は戦後世代であるが、日帝時代を直接経験した世代も黙ってはいない。
 高麗大名誉教授の韓昇助(ハン・スンジョ)は、「日本の植民地支配はむしろ幸運、祝福すべきことであり、韓国の民族文化も日本の植民統治期間を通じてもっと成長した。韓国人は日本人に感謝しなければならないこと」と主張した。
 元仁荷大学教授の朴贊雄も、「朝鮮は日本の植民地になったお陰で生活水準がみるみる向上」し、「日本による植民地化は朝鮮人の日常の生活になんら束縛や脅威を与えなかった」と主張した。彼は、当時の朝鮮人は日本人に対する敵愾心もなく、「独立運動をする親もなければ、子に独立運動をそそのかす親」もおらず、今日の経済収奪・独立闘争史観は嘘であると言い切っている。
 このように「日帝は悪逆非道」という主張の化けの皮が徐々に剥がれつつある。とくに1980年代から芽生えた植民地近代化論は、同論者が次々と証拠やデータを添えて発表し、またマスコミもそれを報道するようになったため、韓国で徐々に定説となりつつある。もっとも、従来の収奪論がどんどん分が悪くなっていっているにもかかわらず、韓国政府は相変わらず「国史編纂委員会」という国家機関による歴史の歪曲と捏造を止めない。また、多くの韓国人も今なお「われわれは日帝という悪魔と果敢に戦った」という民族的な自尊心にとって心地のよい物語を捨てたがらない。それでもインターネットの発達により、もはや歴史の真実が隠蔽しきれなくなっている。現在、歴史の真実を記すサイトは「親日サイト」などと指弾され、韓国で取締りの標的になっているが、このような言論や思想の自由を迫害するやり方は、いつまでも長続きはしないはずだ。
 さて、以上のように、韓国で「歴史の正常化」が進行しているにもかかわらず、このような現実に脳が付いていくことができず、肯定的な変化に水を差す日本人がいる。
 それが端的に表れているのが、例の日朝平壌宣言である。
「日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した」
 このように日本側が安易に“反省”や“謝罪”をしてみせるから、せっかく洗脳が解けつつある韓国人に、虚構の再確認をさせてしまっている。ある韓国人は、「国史に書いてあることはほとんどデタラメではないかと思い始めたけど、日本の政治家が反省しているのを見てやっぱり正しいと確信した」と言った。このように、日本人の過剰な善意や相手に対する気遣いは、逆効果になっている。それは悪意なき者の自己洗脳を強化するだけでなく、一部の悪意ある者をさらに増長させ、ますます悪へと追いやり、日本側の被害を拡大する結果にもなっている。南北朝鮮人の中には、政治的な目的のために意図的に嘘をついて日本を陥れている者もいることを忘れてはならない。彼らはまったく独特の方法で日本を攻撃し続けているのである。変な善意は仇となって返ってくるのが、これまでの教訓だ。

「日中関係を利用して日本人拉致問題を解決する方法」2007年10月作成・配布
【文書の構成】
・日本向け1部(1~10/10)
・日本向け2部(1~20/20)
・中国向け1部(1~10/10)
・中国向け2部(1~15/15)

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